もうひとつのソシュール論【破】&【急】 そもそもことばとは何か?~『ソシュールの思想』と「原資料」~
ソシュール論には大きく分けて二つあります。ひとつは一般的な理解である『一般言語学講義』によるソシュール論。そしてもうひとつは数十年後に見つかった「ソシュール手稿」による、「本意」としてのソシュール論。今回は、この二つを見比べながらも、少しずつ露わになる彼の「本意」に迫っていきます。
『一般言語学講義』要約 ソシュール論【序】 そもそも言語とは何か?~『一般言語学講義』~
私達は、言語というものにあまりにも身近に触れすぎているために、「そもそも言語とはなにか?」については、あまり知らないかもしれません。私達は生まれた時から、言葉に囲まれ、言葉によって育ち、言葉を通してモノを考え、言葉を介して会話をします。言の葉から言語を獲得する私達。言語の作用を知ってみるのはどうでしょう?
カオスと混沌、二つの「無」~西洋の「カオス」と東洋の「混沌」における「無」の微妙かつ重要な違い~
今回は「西洋のカオスと東洋の渾沌の表す【無】は、実は微妙に違っていて、その違いが分かると東洋の典型的な矛盾は、矛盾じゃなくなるよ!」的な話をしていきます。 一見すると「有でありながら無。無でありながら有。」と言った言葉は矛盾しかないように思えます。しかし、実のところ東洋的な見方をすれば矛盾していないんです。
あらゆる事物は常に何かになる途中である~ジル・ドゥルーズ 「差異の哲学」のカケラ~
今回はジル・ドゥルーズさんの「差異の哲学(超越論的経験論)」についての話をします。この哲学はこの世界の現実を、相当な解像度で紐解いてくれるような「ものの見方」や「考え方」を与えてくれます。
脳の統一理論「自由エネルギー原理」について~私達の脳は常に予測し、誤差を埋めようとする~
今回は、現在脳神経科学において最もホットな話題の一つともいえるであろう「自由エネルギー原理」についてのお話です。着々と様々な検証がなされ、脳科学のみならず注目を集めている原理です。この原理は脳のあれこれへの説明可能性を秘めていると感じましたので、ご紹介していきます。
「客観」って、本当に経験したことがあるものかな?~フッサール 『現象学の理念』~
今回は 「客観についてもう一回考えてみよう」 的な話を、 哲学者フッサールさんの「現象学」 から見ていきます。
オモテとウラの、どちらとも~個からなる社会、社会からなる個を考える社会学~
今回は 「オモテとウラの、どちらとも」 というおそらくは誰も見たがらないであろうタイトルを付けつつも、 社会学の話が出来たら と思います。
AI技術と脳~AIの急激な進歩は意識をもたらすか?~
「AI技術と脳」 についての話をしていこうと思います。毎年のようにまるでSFのような技術が誕生しつつある近年のAI技術において、一度それらをさらっとおさらいをしていくのも悪くないのでは?と感じましたので、 今回はAIってそもそも何だろう?だとか「脳とコンピューターの融合(BMI、BCI)」だとかの最先端の話をしていきます。
哲学の良い所、悪い所
「哲学の良い所、悪い所」をご紹介していきたいと思います。 「哲学」をものすごく平たく言えば「これってなんだろう?」の学問です。
語りえぬものについては、沈黙しなければならない~ウィトゲンシュタイン 『論理哲学論考』要約②~
前回に引き続き 「論理哲学論考」(略して『論考』)の続きとなります。 一応、冒頭では前回のおさらいをサラッとします。 今回は 天才哲学者ウィトゲンシュタインさんの「論考」を結論まで一気に駆け上がり 、 そしてその頂点から「論考という険しい山全体」を見ます。