神経回路レベルで気分を健やかにする方法は「運動」

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健康

こんにちは!幸せマンです。
今回は、「運動」についてです。運動によって「BDNF」と呼ばれる物質が増えるんですが、これが増える事によって、私達の神経レベルでの成長を促し始めます。その仕組みについて、どなたでも理解出来る様な内容にしてご紹介していこうと思います。個人的には「最も気分をコントロールするために必要な活動の1つ」だと思っています。

では、早速いきましょう!

脳由来神経栄養因子「BDNF」


私達の脳は使えば使うほどに、その使った神経を強くし、新たに神経同士が結合しあう、という特徴を持っています。

ただ、これは大きなストレスが長期に渡って続いているような場合は、途端に難しくなります。この辺の仕組みについては、前回の記事にもう少しだけ詳しく書いてありますので、良ければそちらを見ていただけると良いと思います。

私達は強いストレス下に長期に渡っておかれた状態だと、その成長を上手い事促せないんです。

楽しい事や穏やかでいる事に対し、脳の神経レベルでストップが掛かったようになってしまい中々思いようには行かないかもしれないんです。
しかし、そんな状況下であっても、その神経を成長させる事ができ、なんならその状況を打破してくれるものも存在しています。

それが、私が魔法の物質と勝手に呼んでいる「BDNF」です。
「BDNF」は「脳由来神経栄養因子」とも呼ばれていて、その字面でも「脳の神経に栄養を送ってくれる因子」である事は想像に難くないと思います。

そして、その効果は脳の神経に栄養を送ってくれる因子(なにか)」だけでは留まりません

「因子」ってそもそも何だろう?という話をすると
「身体に変化をもたらそうとするたんぱく質の集まり」くらいの認識でいてもらえると助かります。

そして今回の「脳由来神経栄養因子(BDNF)」は、ざっくり言えば
「脳機能を少しずつ元に戻すべく(小さくなってしまった脳を回復させ)、脳の成長を加速させるたんぱく質群」なんです。

先ずは、その物質が何をしてくれるかを見ていこうと思います。

脳を元に戻し、脳を成長させる


「BDNF」について、まずご紹介したいのが、
「遺伝子に訴えかけ、その成長を促す」という点です。

BDNFは、遺伝子にこう訴えかけます。
「もっと成長したいので、私自身(BDNF)を増やしてください。あと、それを助けるための材料(セロトニンや新しいシナプスなどを作るためのたんぱく質)がもっと必要です。」

この要請を受けて、実際にそれらの材料を増やそうとするんです。

その結果、体内で増えたBDNFは「沢山の仲間を引き連れながら」それを加速させていきます。

その代表的な仲間たちは「IFG-1」「VEGF」「FGF-2」などです。
名前がちょっと難しすぎるので、その効果をざっくりご紹介します。

簡単に言うと
筋肉の主要な栄養と、脳にとっては唯一の栄養となる「エネルギー源を身体と脳に運び」、
もっと脳が成長出来るよう、「毛細血管を新しく作り上げ」、
「脳の神経をより繋げやすく」していきます。

その他にも様々な効果をもたらしつつ、
初めはジワジワと、その内私達の実感できるレベルで、変化が起きます。

頭がスッキリし始め、気分を穏やかにし、集中力を高め、意欲が湧くようにしてくれます。

また、脳が元の状態に戻るどころか、以前よりも感情は安定し、更には頭の回転がよくなるんです。

また、その効果は「とにかく手当たり次第活性化させる」と言ったものではなくて、行き過ぎてしまった感情や、出すぎてしまった嫌な気持ちの元となる物質を抑え、安定した気分に足りないもの増やしたりなどの調整をしつつ、補うように働きます。

「BDNF」を魔法の物質と私は勝手に呼んでますが、あながち間違いじゃないと思っています。

そして、そんな「BDNF」を増加させる最も効果的な方法は、「運動」なんです。

運動の効果


そもそも私達は、私達の祖先が狩りをしていた時代から、その仕組みをほとんど変えることなく現代に暮らしています。
祖先たちは、食べるために野山を歩き、駆け回り、頭を使っては獲物や木の実をとるような生活をしていました。

歩いては考え、走っては考えていました。

つまりは、「運動して考える」という日常が、今の私達にとっても「自然な生き方」なんです。
その習慣化された生活が、神経レベルで、遺伝子レベル組み込まれていても何の不思議もないんです。

近年の研究では、「BDNF」が血液中に多いほど、また脳の中に多いほど、不安や怒りなどの感情の不安定さが少なくなる事も分かっています。

また、とある研究では最大心拍数の約60%の運動をした、約20分後にテストを行った際、回答速度や発想力が上がりました。

たった、1回でです。

その他にも、フィンランドで約3,000人に対して行われた調査では
週2〜3回、何かしらの運動をしている人はうつ、怒りやストレスが極めて少ない事が分かり、

コロンビア大学で更に約8,100人に調査をした結果では、運動量が多さと、うつになりやすさは反比例しました。

もし、運動によって気分が安定し始めた事を実感できたなら、
その人は「運動によって自分の気持ちをコントロールできる」という事に気付き始めます。

これがとても重要な部分で、私達は「自分の力で自分自身をコントロールできる」と感じ始めたその瞬間から、自信が生まれ始めます。

少しだけ心拍数の上がるような運動は、尚良いと思います。
前回の記事で、「不安とドキドキはリンクしている」という内容をご紹介しましたが、日頃か心拍数を上げる運動をしておくことで、必ずしも「ドキドキ=不安」ではないと、身体も脳も、私達も気付く事が出来ます。

これだけでも大きなメリットがありますが、更には、まだまだあるんです。

運動によって「ストレス耐性の上限」が上がります。

また、脳の機能が元に戻ってくるという事は「より考える事が出来る様になる」という事です。基本的に「思考法」などによるアプローチは、脳の司令塔である「前頭前野」の働きを活発化させ、自分の気持ちを整理できるところに最大の魅力がありますが、運動がこの活動に拍車を掛けてくれます。

「考え方や思考法」が「上から」脳の司令塔を使った整理を促すのであれば、
運動は「上から」その司令塔を活発にし、更には「下から」土台ごと安定させます。
「上からも下からも」その機能を正常な方向へと調整してくれます。

どうでしょう?運動したくなりましたか?

そんな方には朗報ですが、
更に更に、これだけじゃないんです。まだメリットがあるんです。

心房性ナトリウム利尿ペプチド「ANP」


運動する事によって、もう1つ特筆すべき点があります。
それが

心房性ナトリウム利尿ペプチド「ANP」の作用です。

またややこしい名前の物質が出てきましたが、これについても簡単にご説明します。
またどなたでも分かるようにざっくりで申し訳ないんですが、この物質の働きは

主に運動する事によって心臓の筋肉で、ANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)という物質が分泌して、この物質が血流を通って、脳に到着します。それが、ストレスホルモンである、「コルチゾール」を生み出す仕組みそのものに作用してくれて、その作用を軽減してくれます。

もっと簡単に言うと
「不安の仕組みそのものに作用して、脳を小さくする働きを抑えてくれる。」という事なんです。

ちなみに、ANPは脳内でも生成、分泌しますが、出そう!と思って出るものでもないので、やっぱり心臓の筋肉を活発に動かしてあげた方が簡単そうですよね。

心臓の筋肉を「自発的に」活発にするには、運動、なんです。

今回の記事で色々と読んでいただきましたが、
ものすごく簡単に言うと
「運動によって、脳も身体も調整できる」という事です。

説明のつかない不安やイライラ、肩こり、その他、脳のバランスやホルモンのバランスが崩れた際に、「自分の力」で調整が出来る。そんな可能性を秘めた活動が、運動なんです。

どのくらいで効果が出るかは、人によって、としか言えないようですが
それでもメリットがあまりにも大きいと、私自身は強く感じます。

運動はダイエットの為にだけあるものでは無いんです、どちらかと言えばメインは身体と脳の調整です。

もし運動を始めようと思っていただけたなら、無理はしないで自分にあった強度から始めるべきだと思います。
いきなり続ける事のできないレベルでやっても、ただただ辛いだけになってしまいます。

無理せず取組めるラインで運動し、身体と脳を健康にしていった結果、人は運動に病みつきになります。

今日のあなたの一日が「運動したくなる」一日である事を願って。
読んでいただきありがとうございます!!

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