脳科学的行動習慣のまとめ~自発的行動習慣で気持ちスッキリな 日々を~

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健康

今回は今までの脳科学的な話をざっくりまとめた回で、特に「行動習慣」に特化した内容となります。日ごろの行動をほんのちょっと変えていくことで、私達の脳と身体は健康になり、元気になっていきます。もしかしたら、今の心身の状態がより快適に、よりハツラツとしたものになっていく可能性があるんです。気になった記事に飛べるようリンクも張っていきますので、もしご興味があれば、そちらへ飛んでみるのもいいかもしれません。

では、早速いきましょう!

脳は常々変化する


脳は「私達が知っているものの中で最も複雑な物体」の一つです。その複雑さ故に全容の解明はまだまだ難しそうです。ですが脳科学者さんたちの発見によって、全ては分からないまでも沢山の事が実証されていっています。

そんな中でも個人的にとりわけ重要だと感じる発見が、
「脳は常々変化する、ということ(脳の可塑性)」です。

私達は、何かを知ったり、身体を動かしたことを次はもっとうまくやれるよう、順応し適応する能力を持っています。
例えば、新しい仕事や新しい趣味を始めた時は、どなたであっても初めは上手くできないものです。
ところが、
「もしかして私、向いてないかも。」なんて思っていても、数か月もすれば、それなりに効率的にこなせるようになるものです。徐々に上達したり、突然上達したりと、いろんな形があります。

ではなぜこんな事が出来るかというと、それこそが「脳の変化」によるところが大きいと思います。
私達から送られる新しい情報に少しずつではありますが、脳は順応していってくれます。

こんな脳の変化をひとことで言ってしまえば、
使ってやれば成長し使わなければ衰える」
こう言えるものです。
また年齢は関係がありません。何歳であっても脳機能と身体機能は向上し、
沢山使えば使うほどに、その「習慣や考え」は身につきます。

こんな事を踏まえて、今回は「脳と身体が真価を発揮する行動習慣」として、食事、睡眠、運動についての話をしていこうと思います。

日頃の行動が脳や身体に対して大きな影響を与えてくれて、その中でも特に、
「食事、睡眠、運動」に関する成果は非常に顕著です。

「食事は心身の栄養源の確保」であり、
「睡眠は心身の休憩と脳の最適化の手段」であり、
「運動は睡眠の質向上と脳機能向上の最適解」です。

栄養が確保されることによって、心身はより良い状態へと向かい、十分な睡眠によって修復と脳の情報処理と整理が行われ、運動によって眠りは深くなり、血流の循環は最適化され(栄養が適切に送られ)、食事と睡眠の効果を促進するだけでなく、ストレスに強くなります。

食事について~私達は摂取した栄養によって維持されている~


私達人間は、動物の中でも極めて長寿な生き物です。
そんな私達が「身体を維持・成長させる」ためにしている最も大きな活動は「食事」です。
それ以外の外側から取り込む活動は「呼吸」や「医療関係のお薬」くらいのものですよね。

忘れがちではありますが、「食事」は日常生活においてとてつもなく大切な活動、なんです。
正直な話、「完璧な食事」というものを完全に示すことは困難です。その食べ物がどのような影響を及ぼすかは、沢山の栄養素が密接に絡み合っているので、「これを摂取すればこうなる」と断言できるほどの解明はされていません。

ですが、「いい影響が確認されている食べ物」は実際あります。その理由を含めて「身体に良い食べ物」をいくつかご紹介していきます。

ナッツと魚介類は脳に良い

脳は約60%が「脂肪」で出来ています。特に脳の神経活動をより迅速かつ活発にするために「ミエリン鞘」というものが活躍していますが、これはほとんど「脂肪」で構成されています。
ですので、食べ物から「脂肪・脂質」を摂取することはかなり重要なんです。

では、どんな「脂質」を脳が欲しているかというと、
最近ではよく聞くようになった「オメガ3脂肪酸」です。

オメガ3脂肪酸は
ナッツ類に多く含まれるアルファリノレン酸(ALA)や、
魚介類に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)がありますが、
この中で特に重要なのはDHAです。

DHAはカツオやサンマなどの青魚に多く含まれます。
ですので、気が向いたら魚介類を美味しくいただくといいかと思います。

DHAは脳内の脂肪のほとんど(約9割)を占めていますので、魚介アレルギーでない限り、とっても「いい食事」なんです。

じゃあ、魚介アレルギーの人はどうしようもないのか?というと、そんなこともなかったりします。
先ほども取り上げた通り、ナッツ類はALAというものを含みます。
ALAはその約15%がDHAに変換されると言われています。

そもそも私達のご先祖様である狩猟採集民たちは、木の実を食べて狩猟してと、山の中などで生きていた結果、非常に健康で寿命が長かった点を鑑みるとナッツでも十二分なのではないでしょうか。

コーヒーを飲みすぎるとドキドキするのはなぜ?

コーヒーなどに含まれる「カフェイン」は、飲みすぎるとドキドキして落ち着かなくなることがあります。

これはカフェインが副腎系を活性化して血圧を高め、心拍数も上げるためです。
よく見れば、朝飲んだ時スッキリするような感じを味わえますが、悪く見ればストレスホルモンの活性化なんです。

飲みすぎないように楽しむくらいがいいんじゃないかと思います。

現代人は水分が足りていない

現代人は水分補給が圧倒的に足りていないと言われます。
私達の身体は約60~70%くらいは水分で構成されています。(胎児は約90%が水分で、年齢を重ねるごとに水分量は減っていきます。)

科学のガイドラインに従えば、「成人であれば、体重一キロ当たり35mlの水分補給が最低限」とされているので、50キロなら1.75ℓ、60キロなら2.1ℓが最低限として推奨されています。

ただし、あまりに多量に水を飲むと今度は「水中毒」などもあります。
あくまでこれは水分補給の目安なので、個人個人にあった水分補給が大切だと思います。
少しずつ量を増やして、最低限+α位を目指すといいのかなと思います。

睡眠について~睡眠は身体にとっては休憩であり、脳にとっては活動時間である~


次は「睡眠」についてです。
私達は睡眠をしばしば「何もしないもったいない時間」のように感じてしまう事がありますが、そのような考えは誤りです。そんな認識を変え「よし!寝よう!」と思えるようにご紹介していきたいと思います。

私達が必要とする平均睡眠時間は「7時間~8時間程度」と言われています。
約7割の人は「7時間とちょっと」くらいの睡眠を必要とする「ミドルスリーパー」であり、残りは「4~6時間」でも大丈夫な「ショートスリーパー」。「10時間」くらい寝ないと本領を発揮できない「ロングスリーパー」の方がいらっしゃいます。

忙しい現代人からすれば、はっきり言って「そんなに寝ていられないよ!」というのが正直なところだったりします。

ところが、睡眠が足りていない状態の私達は「頭の回転(脳機能)が知らず知らずの内に低下」しています。
またそう言った状態である事は意外と自覚しにくいため「全然大丈夫」なんて思っていても、本来の力を出せていなかったりします。

更に特筆すべき点は、睡眠が足りない状態の私達は「不安やストレスに敏感になる」という事です。

「睡眠が十分でない人は、睡眠が十分な人に比べ、30%も不安やストレスに弱くなる」という結果もあります。
つまりは、別人レベルで不安とストレス耐性が落ちる、という事です。

また、
私達の身体は睡眠時に身体の修復に努めます。しかし、脳は睡眠時に起きている時とは「また違った活動」をしています。

つまり脳には活動時間には活動時間の、睡眠時間には睡眠時間の働きがあるってことです。

脳は睡眠時に「活動時に得た情報をまとめて、整理している」んです。
言い換えれば、私達の睡眠時、脳では「これまでのまとめ会議」が行われているんです。

私達がこの「まとめ会議」の時間を取ってやらないと、まとめるには時間が足りない中途半端な会議を開いてしまう事になります。
そしてあまりにその時間が足りないと「仕方がないから主(あるじ)には、起きている間、何度かボ~っとしてもらおう!」という結論を下します。

さらに言えばそれとは別の働きとして睡眠時には、「脳内大清掃」が行われます。
起きている間でも少なからず掃除がなされていますが、睡眠時に顕著な活動があります。
いらないものをどんどんと脳から排出し、また新たな栄養を得るために、大掃除をしているんです。また、脳で発生したゴミはしばしば悪さもします。

まとめ会議の時間同様に、大掃除の時間も削られてしまうのが「睡眠不足」です。

運動について~軽い運動でも多大な恩恵と身体の最適が出来る~


「運動が身体に良い」という事は、もうすでに沢山の方が知っておられると思います。
ですが、実際にやろうやろうと思っても、それを行動に移せないのは、何よりある種の「自分に課す義務」のような感覚があることが一つの原因なのではないかと考えています。
例えば、ダイエットのための運動は、
「運動そのものが目的」ではなく、
「ダイエットが目的」であるために、その目的達成のための運動は
本来はやりたくない事。
言い換えれば「自分に課す義務」であるがためにとにかくしんどく感じます。

だとすれば、運動自体を目的にし、運動そのものを意欲が湧く行為にしてあげることが出来れば、大分ハードルが下がんじゃないか?と思っています。

要は無理して続ける行為ではなく、意欲を持った自発的行為にしてあげればいいと考えています。

体型の維持やダイエットは「運動の副次的な恩恵」の一つであって、本来の運動の効果はもっともっとたくさんあるんです。

加えて、科学で判明しつつある運動の効果は、筋力トレーニングによるものよりも、楽しく散歩したり、軽い運動を行うレベルの方が沢山の効果が確認されつつあります。(もちろん筋トレにも多大な効果があります。)

スポーツ選手が多大なストレスを感じる傾向があるのは、一般に比べ遥かに辛く苦しい訓練をしていることと、その先に特別な成果を求められるからであり、常々パフォーマンスを向上しなければならないからでもあります。

反面私達は、いきなり強度の高い運動をする必要もなく、先ずは散歩や早歩きなどから始めても、数週間後にはこれからご紹介するような効果が得られます。

脳の活性化が起きる

運動によって、「BDNF」という「脳を活性化させる因子」が沢山出ます。
その効果を大雑把にまとめるならば
「身体中に栄養が送られやすくなり、脳の毛細血管を増やしてくれ、より脳の成長を促進し、更に脳の神経同士のつながりを良くしてくれる。」といういいこと尽くめな効果があります。

これによって具体的に何が起きるかというと
「頭がスッキリし、意欲が湧き、集中力が保て、感情のコントロールがしやすくなる」んです。

脳の神経活動の中には、脳を「活性化させる興奮性のもの」と「それを抑えるための抑制性のもの」と言った、まるでアクセルとブレーキのような神経があります。
これらをバランスよく保ち、適度で快適な活動を促してくれるんです。

運動には、その他にもストレス耐性が高まる効果などもあります。

運動は「食事」と「睡眠」を手助けし、好循環させる

運動によって、血液循環が良くなります。血液循環が良くなると、それとともに運ぶ栄養もより上手に送り届けることが出来ます。脳や身体が欲しい栄養をより得れるようになるので、更に身体と脳はバランスを保ち、その機能を向上させます。

また、適度な運動であれば、やっぱり疲れがジワっときて、眠くなります。ここで言う疲れとは、当然「精神的な疲れ」ではなく、「身体的な疲れ」です。

「疲れ」と聞くとなんだか悪い印象があるかもしれませんが、私達の身体と心全般に言える事として、「適度の疲れや刺激はむしろ心身に良い影響をもたらす」んです。
刺激によって、より成長するのが私達の身体です。

ジワっと疲れを感じたのなら、あとはゆっくり休むだけです。
適度な身体的疲れによって、「睡眠」の質は向上します。
つまり運動によって、睡眠の量だけでなく、質も高まるんです。
また同じような時間で眠りにつくことで、身体はその眠くなる時間を覚え始めます。

「食事」によって、栄養を取り込み、「運動」によって心身を改善・成長させ、「睡眠」によって心身の休息と最適化がされます。

これら3つを習慣にすることは、そのまま「健康と頭スッキリ」に繋がります。
また習慣になってしまえば、特に苦労することなく「日常」にすることも出来ます。

今日のあなたの一日が「食事・睡眠・運動」の大切さに気付き、フルパワー!な一日である事を願って。
読んでいただきありがとうございます!!

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