叱る、という事~報酬と損失に対する行動~

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人間関係

こんにちは!幸せマンです。
今回は、「叱る」ということのデメリットについてご紹介したいと思います。私達は時に、自他ともに叱るという選択をとりますが、これはあんまりにも度を過ぎるといいものではなかったりします。その責任を取らせなくていいって事じゃなくて、その責任に向き合い、そして向き合わせるきっかけになればいいんです。

では、早速いきましょう!

叱る


私達は、叱られたときや怒られた時に「不安」を感じる生き物です。
そしてその不安を拭い去るために、確かに人は行動します。

「叱られるのは嫌だから、それはしないでおこう。」と、大抵の場合はこう考え、別の行動を模索します。

また、誰かを叱る時、それがある程度は目に見えて改善されるので、私達は意識的か無意識的か「叱るのは効果がある」ということを知ります。

これを脳から見た場合、叱るから生まれた不安は「損失」なんです。
つまりこの場合は、私達はその「損失を被らないよう」に次の行動を変えることができます。
だから、「叱られないような行動」をとれます。

ところがです。確かに目に見える部分では良くなっているように感じる「叱る」という行為ですが、目に見えないところではもっと別のことが起きうる可能性があります。

抑え込まれた「損失」へのベクトルは、まだ生きているんです。

そんな状態について、今日は1つの例でもってご紹介していき、その後じゃあ、どうしたらいいのか?についても触れていきます。

不安を煽って努力させることのデメリット


時に「不安を煽って努力させる」ような状態があったりしますが、これは短期的な効果のみで長期的に見れば、いくつかの大きなデメリットを生じさせます。

直感的にも不安を煽られる人の負担が大きい事は想像には難くないと思います。
そしてそれは先ほども読んでいただいた通り、脳からすれば「損失」なんです。

例えば
私がとある会社の管理職で、部下に対して叱責をすることで仕事をこなしてもらう方針を持った人物だとします。確かに部下たちは仕事を懸命にこなすと思います。

ただ、それはあくまで「私が目を光らせているところ」に関しては、です。

この場合の部下たちの行動原理は「損失を被りたくない」というところにありますので、
裏を返せば「損失を被らなければそれでよい」という方向に舵を切り始めます。

そうなると
「おいおい!部長があれを嫌っているのはお前も知ってるだろ?やめとけやめとけ!とりあえずあれさえやらなきゃお怒りにはならないから、適当にこなしとけばいいんだよ。」
という考えに収まっていきます。

こんな内容に近しい話を誰しも一度くらいは聞いたご経験があるものと思います。

また、管理者が叱責を繰り返す部署において、隠れた問題が突然ポンポンと出始める、といったこともまたよくある話だと思います。

こんなことが起きるのは「普段は」損失を被らない問題、つまりは「ほかのものは、叱られることのなかった問題」だったからです。

私が再びその隠れた問題に対しても、「こっちもしっかりやれ!」と指示をした場合、おそらくは、今度はメインの作業や問題の方がおろそかになるか、部下が気にしなければならない問題に対して、加えて無理をし続けることになります。

更に叱責のデメリットはまだあります。
脳の観点から見れば「不安はある程度のラインを越えるほどに抱えてしまうと、視野が狭くなり、本来の能力を出し切れなくなる」んです。
本来懸命に作業してくれるであろう人に対しても、その能力を奪う、という形で影響が出始めます。

私は怒り続けなければならなくなり、部下は不安を大きくします。
この時の私の思いは「会社を上手く回す事」だったかもしれませんが、実際に起きていることは「会社が上手く回らない」という事態です。

叱るという選択


そもそも何か問題が発生したときに、「叱る」必要がある場合はほとんどないと思っています。
仕事や家庭を含めて、その問題が起きたのには必ず原因があります。

その原因を突き止めるときに叱られると思えば、「損失をこうむりたくない」ので、もしかしたら嘘をついてしまう事だってあるかもしれません。「本当のことを言ったら絶対怒られる。」という気持ちは、多かれ少なかれ生まれるものです。
そうなれば問題は解決することもなく、さらには再び繰り返します。

ここで必要なのは「叱責」ではなく「理解」だと思うんです。
例えば仕事で何か問題が発生した時、私達がかける言葉は
「今回はこの問題が発生したけど、原因はこれなんだね。」
「じゃあ、それを踏まえて【これからどうしたらいいと思うかな?】」

これでいいと思うんです。

仕事でも、家庭でも
「これからどうする?」という視点が、関わる人を変えうるんです。

この考え方が身についてさえしまえば、そのうちに大きな問題に対しても
「今回は失敗しちゃった。でもじゃあ、これからはこうするか。」と考えることができ、自身の力で切り抜けられると思います。

私達人間は、自分の力でもってその何かを解決できた時に、大きな充実感と達成感を味わうことができます。
次第にその解決できること自体が自信にもなります。
自分で解決できるって本当に楽しいものなんです。

脳から見れば
不安などの不快な気持ちは「損失」ですが、
充実感や達成感などの気持ちは「報酬」なんです。

「報酬」というと、金銭や所有をイメージしてしまいそうですが、脳の報酬とはざっくり言えば「心地よい気持ち」です。

安心できることや、解決や対処それ自体が「ご褒美」なんです。
そのご褒美の積み重ねが「自信」であって、達成できそうなどが「意欲」です。

今日のあなたの一日が「不安による努力からの開放」であることを願って。
読んでいただきありがとうございます!!

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