ケーキの魅力は夜に増す~意志力と、どうにでもなれ効果~

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雑学

今回は、夜になると目の前のものの魅力が増していく、という話をします。どうして仕事終わりにお酒を飲みたくなり、ケーキを食べたくなるのか?について今日は心理的な話をご紹介します。これが人であり、愛すべき自分自身なんです。

では、早速いきましょう!

意志力


私達は、毎日のように沢山の判断をしながら暮らしています。「今日はこの仕事をやろう。」「これは明日でもいいか。」など色んな選択肢の中から、1つのこうだ!というものを判断し、取組んでいます。

時には、難しい問題についても対処していく必要があったりと、午前中だけで頭がパンパンになったりします。
私達は、日頃から何かを判断する時に、「意志力」というものを使用している、なんて言われます。
「意志力」とは、読んで字のごとく、
「その物事を判断する時に都度使用する意志の力」です。

私達がもつこの「意志力」には容量があって、一日で使える回数がある程度決まっているようなんです。

午前中で頭が疲れたなと思う時は、「意志力」を沢山使ってしまいその残量が、かなり少なくなっている状態である事が挙げられます。

また、睡眠が不十分な場合、私達の「意志力」は回復しきらないんです。
今日はなんだか深く考えたくないだとか、いまいち集中できないなどが起きる場合は、健やかな睡眠が確保できていない可能性があります。
睡眠不足の状態だと私達本来の「意志力」が発揮できないんです。

睡眠をしっかりとり、即決即断。後回しにするものについてはメモにして頭から追い出す。
これらを1つずつ試みる事で、「意志力」を回復し、なおかつ出来るだけ残量を残す事ができるんです。

さて、ここからは、「意志力」を使って沢山の判断をして一日を過ごした私達に、起こるであろう話をしていきます。

ケーキの魅力は夜に増す


こうして「意志力」を消耗しながら一日頑張った私達。その頑張りが大きいほどに「意志力」はもうほとんどスッカラカンです。

これによってこんな事が実際に起きました。ここからの話は、私の実体験です。

最近の私は、妻のダイエットに付き合っている状態です。
私自身も自らのお腹に脂肪の浮き輪が出来てしまうのは、自分でも好ましくないと思っているので、これ幸いと一緒にダイエットをしてみる事にしたんです。

平日は極力カロリーを減らし、土日は普通に食べる。こんな生活をしばらくしていました。

そんなある日の金曜日の朝、前日に妻がケーキを買ってきてくれたようで「今週末はケーキを食べようと思って。」とそのケーキを見せてくれました。それも私の大好きなチョコ系のケーキです。

私は「ありがとう!」といい、土曜日はケーキだ!とウキウキしながら、仕事に行きました。

何事も無く仕事を終えて帰宅し、ご飯を食べ一息ついた際、ふと脳裏にあの魅惑の甘いご馳走のことがよぎります。
「そうだ、ケーキがある。」と口に出してしまったがために、
ここからケーキという名の魔王との壮絶な戦いが始まります。

金曜の夜の今まさにこの瞬間、冷蔵庫には「美味しそうなケーキ」がある。必ずある。
私は「今食べたい!」という気持ちと「明日になれば食べて良い!」という気持ちでそれはもう揺れに揺れました。笑

そして妻も同じ気持ちだったようです。
「…どうする?食べちゃう?」などと申しており、私の心を揺さぶってきます。
どうやら魔王に屈してしまったようです。

しかし、私はなんとか誘惑に勝ち、「いや!明日になったら食べられるから!」といい、気持ちを逸らす事に成功しました。まるで勇者のような気分です。

はたから見れば「この人たちは一体なにやっているんだろう?」と思われるかと思いますが、あの時の私からすれば魔王だったんです。

その後は随分落ち着いて、お風呂に入り歯磨きを済ませ、2階の寝室に向かいます。

しかし、やはり魔王は手ごわかった。寝室でゆっくりとしている間中ずっと
「食べないのかい?良いのかい?」と頭の中に直接語りかけてきます。
考えまいとするほどに、その力を増してくる!
手ごわい!やはり手ごわい!

とにかく今日はもう寝よう!そう決心して布団に入った時、
隣にいる魔王の手先(妻)がにっこり笑いながらこう言います。
「ケーキが、あるよ?」

私も、魔王に屈しました。

私達はもはや大人とは言えないくらいはしゃぎながら冷蔵庫に向かいます。
手を伸ばし冷蔵庫を開け、魔王に屈する準備が整いました。
しかし、それだけではなかったんです。魔王の奥に「真の魔王」がいた事に気付いてしまいます。
それが真魔王「ワイン」です。

私達はダイエット中にもかかわらず、ケーキをぺロリと平らげ、更にはその後にワインを楽しく飲み干しました。


その時の私達の気持ちはこうです。
「明日からまた頑張れば良いよね!」

しかし、実際はその後しばらく平日に食べる量が増えてしまいました。

どうにでもなれ効果


あの時の私達に起きた心理は「どうにでもなれ効果」と言います。
これは「1つの気の緩みから、はじけたように自分に甘くなってしまう心理です。

これくらいはいいか!という気持ちを持ってしまったがために、どんどんと制限が緩くなる心理を私達は持っています。

そもそも一日の終わりは「意志力」が消耗して弱くなっています。
つまり上の状態は、その判断力が鈍った事も後押しして、より自分に甘くなってしまった結果です。

つまり皮肉にも私達は頑張るほどに自制が効かなくなります。

ですので、お父さんがちょっぴり飲みすぎても、たまには許してあげてください。

こればかりは私達にはどうする事も出来ないことが多いので、対策するには
「物理的に不可能」にする事が大切です。

私達が再びダイエットに戻るためにした事は
「土曜日は沢山食べて良い。ただし、食べる分は当日買う。」という事です。

つまり平日は、冷蔵庫に魔王を置かないルールを作った事で、物理的に誘惑されないようにしました。そしてそれは上手い事機能してくれました。

ダイエットであれば笑い話で終わりますが、例えば社会的な不正だったりも生まれ方は一緒だったりします。

ですので、重大な決断だったり、甘い誘惑のようなものは、夜の飲み会などとはかなり相性が悪いといって良いと思います。

これくらいは良いか!という一時の判断の誤りを減らしたいのなら、疲れきった夜は素直に家に帰ったほうが良さそうです。

はたから見れば「この人たちは一体なにやっているんだろう?」という事態は、私達が思っているよりずっと起きやすいんです。

今日のあなたの一日が「意志力」と「どうにでもなれ効果」を知る一日である事を願って。
読んでいただきありがとうございます!!

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