今回は、感情が落ち込んだ時の行動と、行動した時に生まれる感情の仕組みについての話です。行動と感情の関係を知る事で、自分をより理解するきっかけになると思っています。
では、早速いきましょう!
私達の行動は感情に左右される
「今は落ち込んでいるから、何もしたくない。」
「今日は気分が良い。今なら何でも出来る気がする。」
私達は、落ち込んでいる時にやる気が出なくて出来れば何もしたくないと感じます。
反面、楽しい気分の時は、やる気に満ち溢れてなんでも出来そうな気持ちになりますよね。
やるかやらないかの行動は、かなり感情に左右されています。
私達が当たり前に感じている感情と、それに伴う行動はどういう仕組みになっているのか?が今回のお話です。
行動と感情は仲良し
感情と行動の仕組みはかなり規則的です。この仕組みを簡単にいうのなら、
「感情と行動は一緒じゃないと気持ち悪いと感じる」
という所から来ています。この仕組み理解してしまえば、ある程度自分の思う通りに自分自身の感情をコントロールできます。
例えば
誰かに批判されたとします。
悲しい事が起きると、私達は「悲しい」という感情を行動で表現します。
悲しい表情を隠す事ができず、背中は丸くなり、身体をより小さくしようとします。
悲しい出来事が、悲しいという感情を生み、それを身体や表情などの行動に表します。
反対に、ものすごく嬉しい出来事があった時、
嬉しい感情が溢れ、私達は行動で、喜びを表現したくなりますよね。
笑顔が止まらないなどの表情で、あるいは足取りが軽くなったりなどの行動で、いくつかの表現として身体から出てしまいます。
嬉しい出来事が、嬉しいという感情を生み、それを身体や表情などの行動に表します。
上の2つはどちらも
ある出来事が起こる→感情が湧き上がる→行動に出ている
という私達にとって自然な心と身体の変化です。
「感情が湧き上がると行動に出てしまう」
これが今回のキーポイントです。
感情が大きく動くと、身体はいても経ってもいられず表現したくなるんです。
これはなぜかというと、感情と行動はとても仲良しで、切り離そうとすればするほど、自分の中に違和感が残っていきます。違和感があるままだと私達は不快に感じるのでどちらかがどちらかに合わせようとします。
悲しい状態だと
感情さん「悲しいなあ・・・」
行動くん「あれ!?感情さんが悲しそうにしている・・・じゃあ、一緒に悲しみを表現しよう!」
となっています。
実は私達のこの仕組みを逆手に取ってしまう事が出来ます。
感情と行動の仕組みを逆手に取る
では、どのようにしてこの仕組みを逆手に取るのでしょうか?
結論から言うと、「楽しいと感じる行動を取り、感情をついてこさせ、沈んだ気持ちを変化させる」という事す。
つまり、浮かんできた悲しい感情から悲しい行動をしてしまった場合
新たに楽しい行動を起こして、悲しい行動を塗り替えてしまえば、感情もついてきます。
たとえ負の感情が襲ってきている状態でも
私達がした「楽しい行動」という既成事実は、消える事がありません。
笑顔を作る、楽しく踊る、ガッツポーズをしたという事実は取り消せないんです。
楽しい行動で塗り替えた場合、実際に私達の中では
行動くん「笑顔でガッツポーズ!」
感情さん「あれ?行動くんは楽しそうだ。私もなんだか楽しくなってきた!」
こんな事が実際に起きてしまいます。
行動する事によってあなたの感情をついてこさせる事ができます。
それが大きな行動であればあるほどです。
おそらくは「ほんとに?」と思われたと思います。しかし、冗談みたいな本当の話なんです。
私達は感情と行動が一致していない場合に
「感情と行動を合わせないと気持ち悪い」様に出来ています。
つまり、
「感情に行動を合わせる」か
「行動に感情を合わせる」かしないと
とても気持ち悪く感じる生き物なんです。
じゃあ、どっちが簡単かというと
行動してしまった方が圧倒的に簡単です。
感情はその行動についていくしかなくなります。
行動をするかしないかは私達次第
しかし、この行動をとめてしまうものも存在します。
それが「私達の意識」です。
行動して気持ちが楽になるのにもかかわらず、私達自身の意識がストップをかけます。
私達自身で「そんなわけない」「何もしたくない」と判断したために、動けなくなってしまいます。
悩んでしまって、何もしたくないと感じている時、実際に何もできないのは、私達の意識でもって行動をとめてしまっているんです。
私達が楽しいと感じることを私達が止めてしまっているんです。
心理学者アドラーいわく、「今何もしたくないのは、今までの経験によってではなく、今、あなたが変わりたくないと決意しているからだ」という内容がありますが、これは心の仕組みを明確に捉えていると思います。
私達は「今」しかなく、変わろうと決意さえすれば、「今から」変われます。
私達の意識さえ味方につければ、行動に感情がついてきます。
こんな実験があります。
本を読んでもらう際に、普通に読んでもらった場合と、箸をくわえて読んでもらった場合は、箸をくわえて読んだ人の方がその本をより楽しいと感じました。
これは、箸をくわえる事で擬似的に笑顔に近い表情を作り出したためです。
また、接客業の方はこんな経験があると思います。
立て続けに嫌な事があって
内心イライラしていたけど、何とか「笑顔」を保ち「姿勢」を良くし仕事を続けた際、仕事を終え帰る頃に、ふと思い出します。
「あれ?そういえばイライラしてたんだっけ。」
こういった経験は、おそらく1度や2度では無いと思います。
感情の整理がついていなくとも、笑ってしまうと楽しくなるんです。
私達は気付かない内に、行動で感情を動かすという事をやっています。
今日があなたの笑顔を冴え渡る1日である事を願って。
読んでいただきありがとうございます!