今回は、私達が知らない間にお世話になっている「無意識」についての話です。私達が意思決定する前に「無意識」での情報があり、その情報を判断をしているんだよと言う内容になっています。
では、早速いきましょう!
私達の知らない脳
日頃私達は、いろいろな事を意思決定しながら毎日を過ごしていますよね。
「これはこうしよう!」
「これはやったらいけないな。」
など、沢山の判断をしています。
誰かから言われた事に対しても応答したり、判断したりしています。
しかしそれとは別に、この「判断をする」という事をよくよく考えてみると、自分自身の中でまるで別の意見がパッ!と頭の中に浮かんでくる「自分がそうしたいものとは違う意見」のようなものがあると思いませんか?この浮かんでくる意見が思い通りにいかないので、私達は判断をする必要があります。
これは実際に、私達の脳の中には、意思決定や判断などを担う「意識」の部分と
今までの経験や本能などを基に、意識に情報を提供する「無意識」の部分があるからです。
悩みや感情が浮かんでくるのは「無意識」からの情報で、それを意識で「これは悩みだ。これは怒りだ。」と判断しています。
今回はそんな「私達が見ることができない、知らない脳である無意識が何なのか?」がメインの話になります。
脳のそれぞれの名前をご紹介しながらだと、難しくなりがちなので
例え話で話を進めていきたいと思っています。
今回の内容をご理解頂ければ、自分の知らない部分を知ることが出来ると思っています。
実際、私にはこれを知る事によって大きな影響がありました。
脳で起きている「思考」
では、実際に起きている「思考」のプロセスを簡単な形でするべく
今回は頭の中を「会社」で例えます。
そしてこれは私自身に実際起きたことでもあります。
私は「会長」、意識は「社長」、そして無意識は「社員」とします。
・私が会社のトップである「会長」です。社長を意のまま動かしています。会長は社員を直接見ることができないルールがあります。これが私そのものです。
・意識は意思決定や決断を担当する「社長」です。私達の脳の一部です。
・私達の知らない脳、無意識は今までの経験や本能から意見を提出する「社員」だとします。こちらも私達の脳の一部です。
会長の「私」は、どう考えているか?今後社風をどうしていくか?を自ら経験をしていくことで少しずつ教え込む事ができます。
しかし、会長はここ数年少しばかり不調続きで、あまり良いとはいえない経験を繰り返していました。
社長である「意識」は会長の指示に従い、意思決定をこなしてくれます。実は会長である私と社員である「無意識」の板ばさみにあう、結構大変な立場です。
社員である「無意識」は会長の今まで経験から、こうした方がいいんじゃないか?という企画書「思考」を提出します。この社員たちの企画書は、今までの経験である以上、ある程度の自信を持って提出してくれています。
ここでその提出された企画書に目を通すのは社長です。その意見が会長の邪魔立てをしないか、目を光らせているんです。
しかし、最近振るわない会長の私の経験を基に、作成された企画書です。ド直球のしんどい意見が提案されています。ここで、社員が懸命に打ち出した企画書に対し、「これはとてもじゃないが受け入れられない!」と社長が企画を否定してしまうと、社員は猛反発します。「今までの経験から導き出したのに!!じゃあ、一体どうしろっていうんだ!」と、異議を唱えます。
こうなってしまうと、社長と社員の間で喧嘩が起き、次第に社内全体の雰囲気は悪くなっていきます。また、会長室と社長室の壁は薄いので、社員の姿は見えないけど、実は全部会長の耳に届いてしまっています。会長の私は「傷ついては、落胆する」という行動を繰り返しました。
そうして、会社全体が元気を失ってしまいます。
しかし諦めたくは無い会長である私は、これをどう解決したものかと必死に考えました。
雰囲気の悪くなってしまった会社の問題は、それを受け入れない私と、社長と社員の喧嘩にあります。
これを解決するためには、社長に「このままでは不満は募るばかりだから、次の機会があったら一度受け入れて、代替案を提示しよう。」と伝え、私自身も覚悟をしました。
このたった一つの案が、会長の私を救い始め、社長も社員も元気を取り戻します。
その企画書にしっかり目を通す
社長は会長の意思を尊重し始めました。社員から提出される企画書に対し、
「受け入れるのがこわかったんだ。今まですまなかった。もう一度それを見せてくれないか?」
といったところ、社員はかなり素直です。その手元にある企画書を手渡してくれます。
しっかりと目を通してみると、やはり中々にしんどい内容が記されていました。
しかし、今後会社を良くしていくためには、避けては通れないんです。
ここで再び社員の意見を否定してしまっては、喧嘩が起きてしまいます。
その辛い意見をグッとこらえ
社長の口から「こういう意見があったんだね。」といってくれさえすれば、社員の反発は収まり始めるんです。
一度受け入れて、更に続けました。
「確かに今まではこうだったけど、これからはこうしたいと思っているんだ。」
今の会社の実態を受け入れ、これからはこうしていきたい、という代替案を出せば、社員は少しずつそれを反映して動き始めます。
たとえ、一度や二度、いや何度、それが上手くいかなかったとしても、社員はやろうとしたその意思をも汲み取ってくれます。
何度も繰り返す事で、いずれそれは多くの社員に伝わり、最近の変化をしっかり感じ取って、それに従い素直にその企画書を訂正しようとします。
「会長の決心」が、社長に受け入れさせる体制を作り、それに応じて社員も変わり始めます。
本来、社員である無意識は素直なんです。それを否定しようとすればする程に反発は大きくなっていきます。それを否定し続けたのは、上層部の会長の私と、付き従う社長なんです。
その結果、社員の考えは変わっていき、社長はその好ましい企画書を喜んで受け入れる事ができ、会長も楽しいと思える経験が増えていきます。
こうして私の中の会社の雰囲気は少しずつ改善されていきました。
これが、脳の思考のプロセスとその改善です。
大切なこと
皆さんの会長たちに、大切なことを言わせてください。
思い悩み、苦しんでいる人の心が弱いわけではありません。
今、辛い思いをしておられる多くの方が、それ程までに辛い環境下で頑張り続け、自分を責めすぎた事によって、心が疲れきってしまったんです。
脳には限界の結構手前で、その限界を超えないよう制御する機能があります。とすれば、それを遥か超えてしまうような辛い経験をその人たちはしているんです。
私は運よく自分を助けてくれるような考え方に出会えただけであって、もし、出会えていなかったらおそらく依然として暗闇を歩んでいたんだと思います。
しかし、経験や思考によって暗闇に落ちたのなら、経験や思考によって元の場所に戻る、もっと言えば、もう二度と暗闇に落ちない事だって出来るんです。
そのためには根本から自分自身の思考を受け入れてあげる必要があると思っています。もう今後ずっと健やかに暮らしていけるようにする事が大切なんです。
自分自身と向き合う事が何より私を助けてくれました。
誰かのせいにしていた頃の私は、誰かのせいにしているにも関わらず、来る日も来る日も
「誰でもいいから助けてください。」と思っていました。
でも沢山悩んだ結果、気付いたんです。
「自分自身が向き合おうとしない限り、一向に良くなってはいかない。」
正直始めは本当にこわかったです。ただでさえ何も無いと思っていた自分を、更に未知の世界へ持っていこうとするのはこわくて堪りませんでした。
しかし、進んだ先にはかつてよりずっとしっかりとした道がありましたよ。
暗闇から抜けた先には、ちゃんと広くてしっかりした道があったんです。
過去への後悔はどうしたらいいのか、劣等感は何故抱くのか、批判の捉え方など、1つずつ学んだ事によって目の前は明るくなっていきました。
過去に起きた事に囚われた結果、今出来る事に自分で蓋をしていた事。
誰かと比べることで、自分自身の首を絞め続けていた事。
批判は解釈の違いであり、必ずしも一致していなければならないものでは無く、その人の意見はその人だけのものでありどう思うかは個人の自由である事。
など
1つ1つの問題をより短く、より早く対処できるようになった結果、悩んでいる時間はほとんど無くなりました。それと、驚くことに苦しんで、悩んで、ずっとそれについて考え続けるわたしの悪癖は、今は見る影もありません。
以前に同じような記事を載せたんですが、おそらくこちらを読んでからの方が理解が深まるんじゃないかと思って、今回は例えでご紹介しました。前回の記事については下に貼っておきます。
分かりにくかったらごめんなさい。
今日のあなたの一日が「あなたの会社」と向き合う一日である事を願って。
読んでいただきありがとうございます!!