人は誰しも親切である

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生き方

こんにちは!幸せマンです。
今回は、人は誰しも親切であり、誰かを助けたい、誰かを苦しめたくないと思う心をしっかりと持っている。という内容をご紹介します。言ってしまえば今回の話は孟子がおっしゃった「性善説」の話です。多くの方が納得できる話だと思いますので、ご紹介していきます。

では、早速いきましょう!

性善説


私達人間は、誰もが優しい心を持ち、誰かを助けたいと思い、苦しめたくないという本来の心を持っています。
これを裏付けるようなものを思想として持ってらっしゃった方が、約2400年も前から、既にいらっしゃいました。

それが中国の「孟子」です。

孟子は多くの人が知っているであろう「性善説」を説いた方です。
性善説とは、簡単に言えば「人とは本来優しいものである。」という考え方です。

孟子はこれを説明するために、以下のように説きました。
「今にも井戸に落ちそうな子供がいたら、誰だってハッとなって助けるだろう?その助けたいと思う気持ちで駆け出す際には、下心なんか一切ない。だから人は本来そういった優しい心を持っているんだよ。」

これを知った時、私自身も「確かにそうだね!」と思わされました。

孟子が凄いのは彼自身が生きていた時代の背景でこのように考える事が出来た点です。というのも、当時中国では「春秋戦国時代」と呼ばれる、いくつもの国が争い奪い合う事で自分の国を大きくしようとしていた時代で、平和なんてどこにも無かったんです。

奪う事が当たり前で、それに対する疑問を持つものは少ない中、それでも孟子は一切ブレる事がありませんでした。

しかし、当然こうした疑問も生まれると思います。
「人が本来優しい心を持っているなら、どうしてこんなに争っているんだろう?」

この疑問に対しても、孟子はこう答えます。

「その国を統率しているものが、奪い合いをやめないからですよ。」
これだけ見ると、結局悪い人がいるじゃん!となりそうですが、
実はこれにはとても深い意味があります。

王もまた優しさを持っている


孟子はただ単に、
「王が利益のみを追求し、好き放題やっているせいだ!あの王に任せたら駄目だからやめさせよう。」といっているのではなく、
「その王もまた本来の優しい心を持っていて、それに気付けていないだけだ。だから気付いてくださいね。」と言っているんです。

孟子は恐れることなく、王にもこのように説いたんです。それも、結構ガンガンとキツめにです。笑

ある王には
「この国の民が苦しんでいるのは、あなたが戦争ばっかりしているせいです。もし戦争をしなければ、食べ物はもっと沢山あり、民も、兵も、国ももっと豊かになりましたよ。王様は天候のせいだと言っていますが、その天候でさえもっと前から日々備えていれば、もっと言えば今ここにある贅沢な食べ物を分け与えていれば、こんなに人が飢える事はありませんでした。さて、どうでしょう?民が苦しんでいるのは、天によるものでしょうか?それとも、王によるものでしょうか?」と説き、

また違う王には
「王様は牛を殺すのはかわいそうだから、羊にしようといったそうですね。でもそれって少し違いますよね。なぜならどちらも同じ命です。更には、国民の間では牛は高価なものだから、国にお金が無いからという理由で羊に変えたんじゃないかという噂までたっています。大変な事態になりましたね。しかし王よ、忘れてはなりません。王様は何かに対してかわいそうと思う気持ちをお持ちです。そのお気持ちが今回は少しだけ間違っていただけです。その何かを思いやる気持ちを今度は国全体に、民に向けようじゃありませんか。
と説きました。

まさに怖いもの知らずです。

ですが、そのどちらも元を正せば「人は本来優しいから、それを思い出せば大丈夫ですよ。」と言っているんです。

つまり孟子は、「国が争うのは、トップの舵取りが良くない。」としつつも、
革命を起こして王を切り捨てるのではなく、あくまで今の王に本来の優しさに気付いてもらおうとしました。

国の発展を他国から奪うのではなく、その国自身の内政を正し、違う方面での発展をひたすらに説きました。

いわば
「奪い、切り捨てる思想」のでは無く、「活かす思想」でした。
この根底には「人本来の優しさがある」と孟子自身も確信していたからこそです。この教えの基は、孔子という方の教えからきています。孔子は「【仁】思いやりがあってこその【礼】礼儀ですよ。」と説いた人です。孟子はこの教えの特に「仁(思いやり)」の部分を信じていた人物と言えます。

そしてこの思いは、国のみに言えることでは無くて、全人類に言えること、なんです。
だとすれば、私達個人もまた「活かして」やればいいものだと思うんです。

私達個人で見た場合


孟子のおっしゃった「人は本来優しい」という「性善説」は、私達個人で見た場合どうなるでしょう?
私自身も「人は本来優しい」ものだと確信しています。

私達がしばしば争ってしまうのは、ひとえに「心が疲れてしまっている」だけなんです。

実際の経験として、誰かの為にと、自分をないがしろにした結果が「なんでこんなにやっているのに分かってくれないんだ!」になって、「どうせ分かってくれない」になり、悪態をつき始めました。
始めは誰かの為だったはずなのに、誰かの為にも自分の為にも動けなくなったんです。

ここでの一番の問題は、誰かの為に、と「自分をないがしろにした」事だと思います。
私達人間はその気持ちが強いあまりに
私達自身をないがしろにした結果、自分の時間を削り、なんだか休む事にすら罪悪感を覚えてしまったりしています。

でもそこには、自分を「活かさず、切り捨てる」という気持ちが悪さをしているんだと思います。
もしかしたら、心が疲れてしまったせいで、他者に対してもきっちり動いてくれないとモヤモヤしていたかもしれません。
もしくは、私達のその切羽詰ったような生き方に、実は相手を疲れさせてしまったかもしれません。
全ては、自分を「切り捨てた」事で起きてしまっていると思います。

しかし、思い出して欲しいんです。

本当は、楽しく笑って暮らしたい。

ただそれだけだったと思います。

私達が本当に幼かった頃、ただただ楽しく暮らす「達人」でした。
子供の頃あれだけ簡単に出来ていた「楽しむ」という事が、大人の責任というやつを被りすぎて、今では全く上手く出来なくなってはいないでしょうか?

ですが、よくよく考えてみると、その責任を果たすべく、私達の中に生まれた「こうあるべき」には、いらないものが沢山混じっています。

例えば
かつての私で言えば
かっこつけてみたり、威厳を保とうとしてみたりして、とにかく頑張っていました。
毎日胃を痛くしながら、それでもこの状態を維持しなければと強く思っていました。
まさに「こうあるべき」責任感の姿で、本来の自分を「切り捨てて」います。
ただひたすら、大人っぽく振舞っていたんです。

しかし、このかっこつけたがる自分が本来の自分では無く、身の丈に合わないほど背伸びしていた事に気付いてからは、少しずつ自分本来の姿を「活かす」ようになりました。

そうして今は、たまには失敗もしますが、よく笑い、何かに追われるような感覚は全くありません。

むしろかっこつけたがりの私だった頃よりも、遥かに今の自分を気に入ってしまっているところがあります。

また、自分を「活かす」ことでもう1つ気付いたのは
「自分自身の手によって、不幸へと突き進んでいた」ということです。

「不幸行き」の切符をギュッと手に握り締めながら、ただひたすら
「このまま頑張れば上手くいく。きっと上手くいく。」と
不幸へ向かっていた事に気付けなかったんです。

周りの人達から
「やめろ!いくな!」といわれても、当の本人は上手くいくと信じきっています。

しかし、着実に不幸に向かっているため、どんどん心の余裕はなくなっていき
「何かおかしい。何かが違う。」と思いながらも、

「ここまでやってきたんだ。もう戻れない。」「そうか、上手くいかないのは全て周りのせいだ!そうに違いない!もっと捨てなきゃ。」
そう思い込み、その更に先の「不幸」に向かうため、一つずつ大切なものを「切り捨て」ながら、とにかく進みました。

ところが、「戻れない。」なんて私の勝手な思い込みだったんです。

「幸せ行き」の切符は誰でも手に入るのに、「無理だ。できない。」と自分自身が決めつけていただけでした。

もっと具体的に言うのなら
幸せは自分で向かわなければ、行き着けない。
ということです。

自分自身がこうだと決めた事に対して、誰かの言葉は「きっかけ」にしかならず、最初の一歩の後押ししか出来ないんです。

本人が「無理だ。」と思うと、本当に無理になります。
ですが反対に、本人が「行きたい」と思えば、必ず行けるものです。

だからこそ、自らの力で進むんです。

本来の自分を「活かした」先には、私達が本来持っている「優しさ」が待っています。
私達はただ、その優しさを取り戻すために突き進めばいいんです。

人は本来優しさを持っているものです。ですので、安心して進んでください。自分を「活かして」幸せを実感したのなら、きっと無理して愛想を振りまくことは無くなり、本心から幸せのおすそ分けのような感覚で、誰かに優しくできるようになります。息を吐くように自分の幸せと誰かの幸せを願えるように、必ずなります。

ちなみに「子」とは先生の意味です。普段、私のブログでは思想家の皆さんを「○○さん」とお呼びしますが、今回は「孟子」という言葉自体が「孟先生」という意味なのでそのままお呼びしました。

今日のあなたの一日が「人は本来優しい」に気付く一日である事を願って。
読んでいただきありがとうございます!!

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