今回は寝ている間に夢を見るのは何故なのか?心理学などからご紹介します。人だけでなく動物も見ている夢はどういうものなのか?
心理学からは3大心理学者といわれているフロイトさんとユングさんの考え方。それに加えてその他の科学はどう考えているのか?が今回の内容となっております。
では、早速いきましょう!
心理学者フロイトの「夢」の捉え方
心理学者として、「無意識」と言う概念を世界に広めたフロイトさん。そのフロイトさんは「夢」についてこう捉えました。
彼は夢とは、私達の無意識の願望や欲望であり、その欲望が「象徴として」夢に現れたものであると考えてました。
普段は私達の意識でもって、その欲望を抑えているが、眠る事で意識の抑えが無くなった結果「夢として表れたもの」だとしています。
この欲望について、フロイトさんは当初「性欲」であると唱えましたが、かなりの批判を浴びました。
そのため、フロイトさんは「性欲」だけでなく、最終的には「生の欲動」と「死の欲動」です、という結論に至りました。
生の欲動は、本来の生存本能と生殖の本能で
死の欲動は、攻撃的な本能や反発する本能としました
つまり、「生存と生殖」VS「攻撃と反発」が無意識下で起きていて、それが夢となって表れる、と考えました。
いずれにせよフロイトさんは「夢」は欲望と考えていたようですね。
心理学者ユングの「夢」の捉え方
フロイトの元弟子だったユングさん。ユングさんはフロイトさんの夢の捉え方に「なんか違うかな」と思い、独自の捉え方を始めました。
ユングは、「意識と夢」の繋がりから分析しました。相談者のお話や経験と夢の内容を少しずつ読み解き、深めていくものであり「夢」はそれ単体で判断するものでは無いと考えました。夢だけで判断するのは違うかな、というのがユングさんです。
たとえ同じ夢を見たとしても相談者の経験によって解釈が大きく違ってくるよって事です。
本能的な部分もあると思うけど、もっと全体的な経験も含めて考えるべきだとしました。
フロイトさんとユングさんの考え方はこんな感じなのですが、他の心理学では
ざっくり言うと
「夢は記憶の整理と定着説」が有力なようですね。
特に現代の心理学では、フロイトさんとユングさんの夢の捉え方に懐疑的な意見(いやぁ、違うんじゃない?的な)が多いように見受けられます。
では、他の科学では夢をどう捉えているでしょうか?
科学の「夢」の捉え方
結論から言うと、科学でもはっきりとした答えは出ていません。
しかし、ある程度の有力な説がいくつかあるのでご紹介します。
・夢を見る際、悪い夢が多いのは、寝ている間に不の感情を噛み砕き、発散している。だから起きた時は多かれ少なかれスッキリしている。
・記憶の整理と定着を促すために一旦外の世界は置いておいて、色んな記憶を思い出している。
・この先起こるかもしれない危険を、前もって「リハーサル」している。
大雑把に分けるとこの辺りの説があります。
個人的には科学的な考え方がしっくりきました。皆さんはどうだったでしょうか?
答えは1つだけじゃないのかもしれない
ここからは個人的な見解なんですが、どれかひとつが正解と言う事はなくて、「夢」には複数の理由があるんじゃないか?って思うんです。
例えば
記憶の整理と定着をしつつ、負の感情によって今後起こりうる危険をリハーサル。更にはその負の感情を噛み砕き発散して、明日に備えている可能性だってあるわけです。
今まで様々な理論や検証や実証的な実験に、私は出会ってきましたが、ほとんどの場合は「複数個の関係が絡み合って成立している」ような印象を受けます。厳密な意味での因果関係は科学であっても、見つけられていないと言われます。(アインシュタインさんの一般相対性理論については、もしかすると因果関係が認められるかもしれないようです。)
いずれにせよ、睡眠には、夢とは関係なしに
休憩を取る、という側面と
活動的に脳を整理する、と言う側面があります。
実際、睡眠時間を大きく削るような生活は、記憶の整理や定着の阻害、また、精神的な安定をもたらす事は数多くのデータから間違いなさそうです。
データじゃなくても、睡眠時間を削ると頭がまわらないのは誰もが知っていますよね。笑
それが夢との因果関係とは結びついていないだけで、ないがしろにされがちな睡眠が大切な事には変わりないですよね。
睡眠は起きている時間と同じくらい大切にしたいものです。
科学でもよく分かっていない夢。しかし、人だけでなく動物も見ている理由が必ずあると思います。今後の研究に期待して、今回はこの辺で。
今日の1日があなたが「夢」を知る1日である事を願って。
読んでいただきありがとうございました!